北加賀屋にあるコーポ北加賀屋をメイン会場に、近隣の旧文化住宅を使ったグループ展を開催致します。 展覧会開催地である北加賀屋は元造船業の町で、メイン会場のコーポ北加賀屋を中心とした周辺地域は、かつ て造船の工場や倉庫、工員の宿舎として繁栄しており、その一つの生活拠点を展示会場とします。この会場は、 建築の構造に船の骨組み等の廃材が再利用されており、会場の持ち味が独特で、北加賀屋の地域性を特徴づ けています。この展覧会は、キュレーターという舵取り役が無く、個々の作家が北加賀屋という場所に集まり、 そこでの制作や作品の展示を通して、その地域の歴史と対話する事によりそれぞれの方向性を示します。キュ レーターがいないこの状況は、舵取り役の造船業が衰退してしまった今の北加賀屋の町の現状にも当てはまる と考えて います。普段立ち入る事の少ない元造船の町で会場をクルージング※ しながら出会う「北加賀屋」は 一体どんな時間なのだろうか。そしてそこに集まる作家(クルー)がそれぞれ指し示す方向性は鑑賞者にどのよ うな視界をもたらすのか。